voice♪
真一は見知らぬ部屋の中で薄っすらと目をあけた。
頭がずきずきと痛む。手足の関節が麻痺したように痛む。
大学を出て、ひろの家に向かう途中、勇次に呼び止められて車に乗り込んで、それから‥。
真一は上体を起こそうとして両腕の関節の激痛にうっと顔をしかめた。
何時の間にか後ろ手に縛りあげられているのである。
驚いたのはそれだけではない。服をことごとく剥ぎ取られた上、縄をかけられている。
パンツ一枚の姿。恐怖と屈辱に真一はわなわなと身体を振るわせる。
「お、おい。斉藤！」
わけがわからないまま、真一は大声で勇次を呼んだ。
「おっ！！。お嬢様。フィアンセがお目覚めだぜ。」
隣の部屋から聞こえる真一の声に反応した勇次がひろに声をかける。
（隣の部屋に真一さんが‥）
羞恥と屈辱に震えつづけていたひろもその声を耳にした。
その声はたしかに愛しい真一の声である。優子の言っていた事は本当だったのだ。
「さあ、ひろさん。身体検査も済んだ事だしフィアンセをあまり待たせちゃわるいわよ。」
優子はそういうと、ひろを起き上がらせると隣の部屋に引き立てようとする。
それを聞いたひろは、ひぃと悲鳴をあげてその場にうずくまってしまった。

やっぱり真一もこの悪魔達に捕らわれの身となってしまっていたのだ。
ひろは口惜しく、悲しく、そして真一の前にこんな姿のまま引き立てられるという
気が狂うばかりの恥ずかしさにまともに顔を上げ得ず、その場に泣き崩れてしまう。
「ひろさん。矢島さんのいるこの部屋に入れてあげようというのよ。愛しい恋人と久しぶりのご対面でしょ。
色々とお話をさせてあげるわ。」
優子はそんなひろを楽しそうに眺めながら言うと、
勇次はひろの肩に手をかけて引き起こすと隣の部屋へ引き入れようとする。
「いや、いやっ。こ、こんな姿のまま、真一さんの所へやらないで、お願いです！」
優子のあくどい責めに屈服したかに見えたひろであったが、
今、こんな姿のまま真一の前に突き立てられるという事に新たな羞恥を全身によみがえらせ、
驚くほどの抵抗をしめしだしたのだ。
真一のいる部屋へ入れられまいと必死に抵抗するのである。
愛する人の前に、こんなみじめな姿を晒したくないという清楚な美令嬢のいじらしいばかりの心情がわかるが、
ひろが泣き、悶えれば悶えるほど優子の残忍な血は煽られるのだ。
優子はひろの衣類の中に、ショーツを見つけると指でつまみあげる。
「そうね、矢島さんの方がパンツを履いているのに、ひろさんが何もつけていないのは不公平ね。
これだけは許してあげるわ。そうしたらこの部屋に入れるわね。」
ひろは身をちぢませたが優子はそんなひろにショーツをはかせる。
「さ、これならいいだろう、入りな。」
「ああ、いっ、嫌よ、嫌っ」
勇次は部屋のドアをあけると、ひろの背を激しく突いて、遂に、部屋の中へ押し込んでしまった。
なにもない狭い部屋の中、ひろは激しく泣きながら身をかがめて、小走りに突き当たりの壁まで転がるように行き、
背を向けたまま消え入るように小さく身をかがめてしまう。
「あっ、ひろさん！」
真一はひろの姿を見て、わが身の屈辱を忘れ、一瞬血が凍るばかりに驚くのである。
まともに、こんなあられもない姿のまま真一の方へ顔を向ける勇気がひろにある筈はなかった。
消えたい！この場所から瞬時に消えてしまいたい。ひろはそう願う気持ちでいっぱいであった。
真一もパンツ一枚の裸身を緊縛されて、
ひろが小さく立膝してかがんでいる反対側の壁で身をかがめ、赤らんだ顔を伏せている。
「矢島！、どうだ、愛しい恋人との素敵な再会は」
勇次がそんな真一をからかうように言う。
「斉藤。貴様！。ひろさんに何をした。」真一が叫ぶ。
「心配するな。まだ、何も手はだしちゃいないさ、ふふふ、それよりそんなに尻ばっかり向け合ってないで、
もっと近づいていろいろ話したらどうだ。ひさしぶりなんだろ。」
意地悪い優子と勇次の嘲笑を全身に浴びながら美男と美女は、別々に壁に身をすり寄せ石のように硬くなった。
「それじゃ積もる話もあるでしょうから、しばらく二人だけにしてあげるわ。ひろさん。
矢島さんの縄をほどこうなんて考えないことね。もっとも貴女の力じゃとても解けないようになっているけど。」
優子が嘲笑しながらひろに声をかけ、勇次と部屋を出ていくと外から鍵をかけた。

身を小さくかがめているひろと真一の間に無気味な沈黙がつづく。
真一は、ひろの方から顔をそらせたまま、思い切って口をきいた。
「ひろさん、さぞ、辛かっただろう。斉藤の奴に乱暴されなかったかい。」
真一がひろの身を案じてそういうと、ひろは真一の方に背を向けたまま、消え入るように小さく頷く。
「で、でも、ひろは、あの恐ろしい人達にひどい目にあって、純潔を失ったも同然です。
真一さんの前にでられるひろではありません。駄目、もうひろは駄目なの‥。」
そういうとひろは肩をぶるぶる震わせて泣きじゃくるのであった。
「しっかりするんだ。ひろさん。僕がついている。」
などといったものの、哀れなひろを目前にしながらどうしようもない自分のみじめな姿、
真一は何とか縄を解こうと全身の苦痛に耐えながら身悶えする。
「矢島。無駄な事はやめな。」
部屋のドアが開き、勇次と優子が入ってくる。ひろも真一もギクッと身体を硬直させる。
「あら、お二人とも、まだそんなに離れあっていたの。まったく内気なお嬢様ね。」
優子がそういうと、まったく世話がやけるわねと、ひろの身体を起こして、
ひろの背を部屋の中に押し立てられた柱に押し付けて縄をかける。
「優子さん。もう、許してください。」ひろが哀願する。
上半身を柱に固定され立ち縛りにされてしまったひろは、両腕と掌でしっかりと大きな乳房を
ガードしてぴったりと両肢を閉ざして首をたれている。
そうしておいて勇次が真一を引き立ててひろに向かい合わせるように壁際に立ち縛りにしようとする。
二人の企みを察したひろは、
「待って、嫌っ、お願いです。そんなことだけはやめて下さい。」
おろおろし、けたたましい声を出した。
「後生です。優子さん。何でも言う事を聞きます。どんな目にあわされてもかまいません。
ですけど、こんな姿を真一さんに見られるのはいやっ。お願いです。ああ、お願い―。」
激しく泣きじゃくりながら優子に哀願するが
「こんなに綺麗な身体ですもの。矢島さんにしっかりみてもらわなければだめじゃない。」
と優子は聞き入れない。
ああ、とひろは眼を閉じ、激しく首を振る。
真一が眼の前の柱に縛られ、そして自分は真一の眼に恥ずかしい姿をさらさねばならないのだと思うと
恐ろしさにがくがくと歯がなり、震えが止まらない。
「やめろっ、やめてくれっ。」
真一はうめきながら必死に抵抗しているが、
ついにその身体は勇次の手によってひろに向かい合うように立ち縛りにされてしまった。
ひろの全身は火柱のように真っ赤になった。なんと言っても１９歳の処女の令嬢である。
真一にこんな姿を見せなければならないという事は身体中がずたずたにされるよりも辛かった。
真っ赤になった顔を右へ伏せたり、左に伏せようとしたり、見ていて面白いほどうろたえる。
優子と勇次は顔を見合わせて笑うのだ。
真一も目の前のひろを見てあっと声を出し、あわてて眼をそらせる。
「ひろさんをこんなにいじめて。貴様達それでも人間か。」
横手に立っている勇次に向かって憤怒の眼をつりあげ叫ぶ。
勇次はそんな真一にかまわずに、
今度はナイフを取り出して真一の頬に突きつけると、ひろの方へ真一の顔を向けさせる。
「さあ、ひろさん。言う事を聞かないと、矢島さんの綺麗な顔に傷がつくわよ。」
とひろにも真っ直ぐに真一の方へ眼を向けさせて、両手を乳房から離すように命じる。
ひろは真一の身が危険だと知り、悲痛な決心をしたようにきれいな黒髪をひらりとうごかせて顔をあげ、
涙に潤んだきれいな瞳を真一に向けるのだ。
「矢島さん。貴方知らないでしょ。ひろさんは驚くほどの巨乳なのよ。それから‥」
目の前にさらされているひろに眼を向けてはならないと、
真一は顔を横に伏せていたが、優子の言葉にふと顔をひろの方へ向ける。
真一の視線とひろの視線が、もろにぶつかると、さすがにひろはハッとして顔を伏せようとしたが、
駄目だ眼をそらしちゃと勇次が叱りつける。

voice♪
「なにしてるのひろさん。はやくその巨乳を矢島さんにみせてあげなさい。
ほら、手を下ろすのよ。早くしなさい。」
真一を見るひろの美しい瞳からはらはらと涙が流れる。
恥ずかしいほどの大きな乳房や非常なコンプレックスである陥没乳首を
最愛の人の目に自分からさらさねばならない。
すすりあげるひろは、何度も優子に責められて、ついに死ぬ思いで両手を乳房から離した。
「ああっ」
ひろの手から解き放なたれ、乳房は若々しい張りをみせながらも大きくぶるんと垂れ下がる。
清楚なひろのものとは思えない巨大な乳房が露出した。
「矢島さん。だめじゃない。せっかくひろさんが決心したのに眼をそらしちゃ、見なきゃだめよ。」
優子がいうと勇次が無理やりに、真一の顔を正面に向けさせる。
「ひっ、ひろさん。」思わず真一が呟く。
真一が初めて目にするひろの驚くほどに大きな乳房。
その大きな乳房の中央で薄桃色の乳首が埋もれて息づいている。
淡い色の小さめの乳りんの中に何かの実のような可憐な乳首が綺麗に陥没していた。
陥没した乳首の先端の部分は初々しく、敏感そうに処女の恥じらいをみせていた。
ひろは恥じらいで全身を火のように真っ赤に染めている。
「あああっ、嫌、それだけは許して。」
真一の身が危ないと、死ぬ程の思いで優子の言いなりになったひろだが、
今度は優子がひろのショーツに手を掛けたので耐え切れずに激しく抵抗をしめした。
「おとなしくしなさい！」
優子はそんなひろを叱責し、ついに、ショーツを剥ぎ取るとひろの手首をつかみあげた。
「‥ああ‥」
とひろは、絶望的な嗚咽をもらして、身も世もないといった風情で、狂乱の極致に達するのだった。
「真一さん。嫌、嫌っ、私を見ないで」