これは、早紀がまだ二十歳の大学生だった時の話である。

「ああ、わたし…どうしたら…。」
裕也に責めぬかれ、快感の絶頂を極めた早紀は顔を伏せて快楽の余韻の中でうううっと嗚咽している。
女としてもっとも恥ずかしい姿をさらしてしまったことを怨ずるようにシクシクすすりあげる。
「早紀さん。よかった？」
「……」
「どうなの。」
「…はい…」
早紀は消え入るような小さな震えた声で返事をし、一層首を深く垂れてしまう。

裕也は愛しく想いつづけていた清楚なマドンナが絶頂に達した時の状態が夢の中の出来事に思えた。
マドンナのすべての秘密を知った感激が胸に突き上げていた。
清楚なお嬢様を辱めることができた満足感に満ちていた。

「それにしてもイク時の早紀さんは、激しかったな。そんなに良かったんだ。」
裕也は早紀に、絶頂を向かえたその時の状態を詳細にいたずらっぽく説明しながらからかう。

早紀は裕也の思惑どおり真っ赤になって深くうなだれながらそう甘い声を漏らす。
恥ずかしそうにするそんなマドンナを覗き込む裕也には、その顔がなんとも美しい。

「…もう、…許して…下さい…」
恥ずかしさに、消え入るような声で早紀が言う。
「もう許してってなにをかなぁ。あんなに自分だけ気持ちよくよがっちゃって。」
「……」
早紀は、真っ赤になってうなだれる。

「こっちは、まだ気持ちよくなってないし、早紀さんにしてほしい事がまだあるんだよね。」
「……」
「まずは…そうだね、フェラチオとかまだして貰ってないし。」
「最後は、…普通にエッチさせてくれたら今夜で許してあげるよ。」

やはり、男の究極の狙いはそれなのか。
処女の早紀にとってはとても受け入れられる事ではない。
しかし、こんな理不尽な要求にも強く拒絶する事ができない自分がそこにいる。
女としてあられもない、一番恥ずかしい姿をさらしてしまった以上、裕也に反抗する気力などもてるわけがない。
もうなにもかも受け入れなければならないのだと錯覚させられてしまっている。


　「…ほ…本当に…今夜で最後に…」
また狙われるのではないかと毎日怯える日々から解放されるなら…などと頭によぎってしまう。
「今からヤラせてくれたら、明日からもう早紀さんを狙わないよ。どうする？」

しばらく黙り込んでいた早紀は…そう返事をしてしまうのだ。

「何が分かったのかハッキリ言って。」
早紀は怯えた目で裕也を見つめながら言い直す。
「……裕也さんと…エ…エッチ…します…」
裕也はうなづく。
「交渉成立だね。」
裕也は早紀を抱きしめ、その唇を奪った。
襲われている相手のキスを拒めない屈辱…、早紀は絡んでくる舌にひたすら耐えた。

「じゃあしゃぶってよ。まずはフェラチオからだ。」
早紀を膝まづかせる裕也。
裕也はズボンを下げパンツも脱ぐ。

固く屹立したペニスが早紀の前に突き出された。
「…あ、ああ……」
早紀が男性の性器をまともに見るのは初めてだった。
目の前には裕也のペニスがグンと反り勃っていた。
もちろん勃起したものなどみるのははじめてである。
普段の早紀なら直視できなかっただろう。
しかし、今の早紀は理性を崩壊されつつある。
一度、そこから目をそらせたものの、視点の合わない目で男のペニスを見つめていた。

　(これで、私はされるんだ…、処女を奪われるんだ…)
しかし怒りを表に出す勇気などはとうにない。

「ほら、まずちゃんと握って。」
裕也の指示で、早紀がはじめて触れた男のそれは、熱く硬く脈打っていた。
「ほら、舌で舐めてよ。先っぽは入念にね。」
「ペロッ…」
戸惑いながら、無言で口を寄せる早紀。
初めての男のものの匂いに目を閉じる。

すこしためらったものの、ペニスを握り尿道口を舌で舐め始める。
早紀はペニスを口で愛撫しなければならない屈辱に耐える。
「…う、うっ…」
しかし男の匂いが混ざった味は、不思議とそれ程嫌いとは感じなかった。
それを裕也に言われた通りに丁寧に舐める。
「フェラするのはじめて？」
コクリと小さく頷く早紀。
「竿舐めて、きんたまも舐めてよ。わかる？」
「…は…はい…」
早紀はどうすればいいかわからないながらも、必死で指示に従っていく。

「美味しいかい。」
「ペロッ…美味しいです…。」
美味しいと感じるようなものではなかった…が、逆らえない。
「そう。美味しいの。じゃあ頑張ってるから、またオッパイぐらいは揉んであげようかな。」
早紀の胸をグニュッグニュッと揉みしだく。
「改めて見るとやっぱりいい体してるよ…。いやらしい体だな。」

ペニスが涎でダラダラする程にしゃぶらされる早紀。
「十分早紀さんのフェラチオを堪能させて貰ったよ。もういいよ。出ちゃったらもったいないからね。」

「じゃあ、次はもう一度、早紀さんのオマンコをじっくりと楽しませて貰うよ。」
「えっ…？」
「えっ、じゃないよ。言われた通りにしてもらう。」
「…」
「早紀さん、ほらっ」
「…は…い…」
裕也はその場に座り込むと、早紀の羞恥心を煽るように命じていった。
それは仰向けになってＭ字型に股を開くものだ。
結局は、これが裕也が早紀にさせたい究極のポーズだった。
「ほら、オマンコ見せて。」
「…」
「無理矢理股を開いてなんて見ないよ。早紀さんがまた自ら股を開いて見せるんだよ。」
「……」
戸惑する早紀。

裕也はベッドの足元にしゃがみ催促する。
「ほら、目の前に来てオマンコ見せてよ。」
「ハァハァ…、はい…」
恥ずかしさに心臓がまたドキドキしはじめる。

早紀は仰向けになり、蛙のような恥ずかしい格好で両脚を大きく拡げなければならなかった。
また少し溢はじめた涙を拭きながらベッドの上で股を開き性器を裕也に向けた。
早紀の股の間の秘密の部分が裕也の目の前に全て曝け出された。
両脚の付け根の奥の割れ目がはっきりと見える格好で、股間に注がれる裕也の視線を感ぜずにはいられない。

裕也が早紀の秘部に顔をぐっと寄せた。
「ほらっ、自分で指で大きく開いて…。」
「………あぁ……」
断る事などできなのだ。
早紀は秘部に手を伸ばし、ぐいっと大きく広げた。
「綺麗だねぇ。ああ、こんな綺麗なオマンコみたことないよ。」
興奮気味の鼻息が秘部に吹きかかり、生暖かい温もりが伝わってきた。

「ひっっ！」
早紀は恥ずかしさで目をつむった。
「早紀さんのここ可憐だなぁ。こんなところに入るかなぁ。」
「匂いもいいよ。」
「ああ、またクリちゃんがビンビンじゃないか。」
裕也はひととおり秘部の感想を言い終わってから、早紀の秘部に手を伸ばした。

「なんだ、早紀さん。やっぱりまた濡れ濡れじゃないか……。」
執拗に穴とクリトリスを避けて指を這わせる。
早紀は体をぴくぴくと反応させ襲い来る感覚をぐっとこらえた。

「早紀さん、目を閉じてないで見てみなよ。」
そう言われて早紀はぱっと顔をあげて驚愕した。
早紀がいままで見たこともなかった、いきり勃ったソレを裕也はまさぐっているのである。
見てはいけないものを見てしまったような感覚と、恥ずかしさと恐怖が入り交じり必死に目を背けようとした。
「早紀さんの裸体を見てこんな風に興奮してるんだよ。」
「…や…やっぱり…怖い…。助けて……。」
「早紀さん、そんなに怯えなくて大丈夫だよ…さやしくしてあげるから。」
裕也は早紀の耳元で囁いた。
ふたりの合意の上でのセックスであって、強姦ではないということなのだろう。
だからと言って受け入れたくもないのだが、もう受け入れる他の選択肢はないのだ。　
(早く終わりますように…痛くありませんように…)
覚悟を決めて何度も願って目を瞑った。

「んっ、ぁあ。やっ……。」
裕也の執拗な指での焦らしが続く。
入り口から垂れた液をすくい上げては穴の周りや乳首に塗りたくり、徐々に刺激を加えていくのだ。
早紀が力を抜いた瞬間だった。
「っあ。待って……　ひゃっ！」
電流がビリッと体中を走ったかのような強烈な感覚に声をあげた。

「あっ！そこっ！そこっ……だめっ……」
「処女なのにここはやっぱり立派だな。早紀さんの一番感じる性感帯だよ。…クリトリスって、ほら言ってごらん。」
「……ク…リ…ト……リス…」
裕也の後に必死に復唱するなかで、丁寧でネチネチとした勃起した蕾への愛撫は続く。
「もっと大きな声で。どこがいいのか言ってごらん。ここが、いいんだろ。」
「はぁ……あっ、はい。あっ、クリトリス…クリトリス…いいの…」
早紀のふり絞った声で裕也の手は止まった。

早紀の唇を奪い、舌を絡めるような濃厚なキスが始まった。
キスと同時に裕也の左手が内ももをゆっくり上へとなぞる。
「ハァ、ハァ……。ふ……。」
絡めた舌を離し、裕也がゆっくりと上体を起こした。
そして早紀の両足を左右に開いた。
「やっぱり、いいよ。早紀さん。最高だよ。」
そう言うと、裕也は早紀の秘部の入り口付近を中指でつつき始めた。
「……あっ。」
「トロトロだよ。早紀さん、この先を期待しているのかい」
「ちが…います…あっ……！！」
裕也の中指が少しずつ早紀の内部へと侵入してきた。

「いっ、痛っ！」
「まだ指一本だよ早紀さん。こんなにも濡れているんだ。でも、ならもっとサービスしてあげる。」
「あっ！……そこっ！」
「早紀さんのもっとも好きな場所での快感だよ。ほら、この刺激に集中して。」

くちゅん、くちゅ、ちゅ……。
裕也は左手で早紀のクリトリスを刺激しながら、中指を奥へと進めた。
ゆっくりと入り口付近まで引き抜き、また少し奥へと押し込む。
これを何度も何度も繰り返して慣らしていった。
「早紀さん、そろそろだね。」
「えっ……」

指を引き抜くと、裕也が早紀に覆いかぶさった。
とうとうこの瞬間がやってきたのだ。
両足の間に裕也が入り、腰をぐっと前に出した。

早紀と裕也の上半身はぴったりと密着し、早紀の顔の横に裕也の顔があった。
裕也の呼吸まではっきりと聞こえてくる。
裕也の熱く勃起したペニスが押し付けられ、挿入こそされていないものの二人の性器はぴったりと密着している。
そのままじっとしている裕也のペニスが脈打つ感覚が早紀に伝わってくる。
「ほら、早紀さん。これが今から早紀さんの中に入るんだよ。大きさと硬さをちゃんと感じて。」
裕也はゴリゴリと感触が分かるように秘部に自分のモノをこすり当てた。
「ひっ！　あ……ああんっ…。」
早紀の性器に裕也の勃起したペニスが密着している。
早紀はいつの間にか、よりびっちりとそこを濡らしてしまっていた。

「こんなに濡らしてるんじゃ大丈夫だね。」
「早紀さん。ここに入れて欲しいんじゃないの？」
裕也はペニスの先端を早紀の熱く疼く亀裂の部分に一瞬だけ触れさせた。
「あううっ……」
それは強烈な快感だった。

裕也は早紀の両方の太腿をしっかりと押さえ、硬く勃起したペニスをあてがった。
ペニスが割れ目に触れる。
…私は今から処女を喪失するんだ…これが中に挿入されるんだ…これで貫かれるんだ…
頭にそんな思いがよぎる、不思議な感覚だった。

「中途半端な事をすれば何度も痛みが伴うんだ。一気にいくよ。早紀さん。」
裕也なりの優しさなのだろうか。
ただ単にシチュエーションを楽しんでいる言葉なのだろうか。
しかしもう…後戻りなどできないのだ。
なぜかこの時、早紀は怖さがふっと和らぎ裕也を受け入れようという気持ちになった。

ぐちゅ……。ぬぷ、ぬぷぷぷぷ。

裕也が入り口に先端を押入れ、ぐーっと腰を前に押し当てて早紀の中へと入ってきた。
早紀は無我夢中で、敷かれてるシーツを握りしめ必死にこらえた。
「ほら、早紀さん。頭が入ったよ。息をゆっくり吐いて。」
「はぁあぁぁ…。」
ぐちゅん、ぐちゅ……　ズッ……ズッ！！！
「あぁぁぁぁ　痛いっ……」
早紀が息を吐くと、裕也は少し浅く引いて一気に奥まで突き上げた。
裕也は一気に天井を向いて口をあけている早紀の部分へ沈めていく。

割れ目にそれが食い込んでいくのを感じながら、早紀は人生で初めて男の物が挿入される実感をかみしめていた。
それはメリメリと強引に体の中にめり込んでくるような感じだった。
亀頭の部分が完全に膣にめり込んだとき、早紀は股間が裂けるような痛みを感じた。

「ひぃ…ぃ…っ」
その痛みと押し広げられる感覚に早紀は声をあげ涙を浮かべた。
体の内から引き裂かれるような初めての痛みに、目の前が真っ白になってゆく。
身体を引き裂かれるような苦痛、と同時に一方で脳天まで突き抜ける快感が早紀を襲った。
裕也は早紀の両肩を押さえて、さらに深くペニスをグッと突き入れる。
ついに早紀の奥までペニスが貫通した。

「早紀さん、貫通したよ。二十歳にして、処女卒業だ、おめでとう。」

早紀は泣いていた。
裕也が早紀の髪を撫でる。
ペニスを早紀の奥まで入れたまま、じっと動かずにいる。
早紀は目を瞑ったまま、股の奥に感じる異物感や痛みと同時に、裕也が体の中でピクピクと脈打つ感覚を感じていた。

「動くよ、マドンナ。」
裕也はそう宣言すると、ゆっくり引き抜きぐっと押し込めた。
「えっ！」
早紀は一瞬声をあげるが、裕也のペニスは早紀の中をピストンしてゆっくりと往復を始めた。
指と同じ往復なのに、全く違う感覚に身悶える。

ぐっ、ぐっ、ぐっ………
何度も何度も痛みを伴う往復が繰り返され、徐々に速度が上がってゆく。
そして、裕也は唇を重ねてきた。
裕也のペニスで貫かれながら、早紀は裕也の背中を両手で強く掴んで夢中でキスをした。
早紀は裕也と舌を絡め、股を擦り合わせながら、いつしか興奮していた。

「ひぃ…、あっ、ああんっ…」
早紀は泣き声とも喘ぎ声ともわからないような声を上げていた。
くちゃっ、ヌチャッ、ズズ…
結合部分からは愛液が溢れる卑猥な音がして、この上ない恥ずかしさを味わっていた。

ペニスを受け入れることなど、想像だにしなかった早紀である。
しかし、もはや理性は消え失せてしまっている。
もっと、刺激が欲しい…と、そう感じた。
ただその欲望だけが早紀を突き動かしていた。
早紀の理性の最後のひとかけらも吹き飛んだ。

「う、うん。いいのか。なんて淫乱なマドンナだ。よし、いくよ。」
パンッ、パンッ、パンッ！
裕也の加減していた動きが急に早まり、肉体に肉体をぶつける音が響き渡る
「あんっ、やだ。何…これ。いや……あっ……。……あっ！んっ……。これ、いや…。」
「早紀さん、嫌そうには聞こえないよ。」
意地悪そうに裕也が言う。
「早紀さん。イクよっ！」
「あ、やっ……ん！あぁぁぁぁぁぁ！！」
裕也はそう言い放つと更に動きを一気に早めた。

裕也のペニスが早紀の中で一段と大きくなって、膣がさらに押し広げられるような感じがしたかと思うと、ペニスがズズッーと突然引き抜かれた。
「おうう、うっ…」
その直後、裕也はうめき射精した。
引き抜かれたペニスから大量の精子が早紀の下腹部のあたりに注がれた。

早紀は始めて、男から放出された精子を見た。
事が終わって、放心状態となっていた。
ぼんやりとした意識の中で、裕也の満足そうな顔がはっきりと見えた。

こうして、二十歳の女子大生早紀の初体験は終わった。
裕也は約束通り、その夜を最後に再び早紀にいい寄ってくるような事はしなかった。
女慣れした裕也にしてみれば、あこがれていたマドンナの処女を奪い思い通りにできた事で満足したのか。
そういった意味では遊びなれていて女性に執着しない裕也の性格に助けられた早紀だとも言える。

早紀にしてみれば、初体験の相手でもあり、それなりに好意をもっていただけに気が抜けた程である。
しかし、女としての自分の全てを知られてしまっただけに、顔をあわすのはさすがに恥ずかしかった。
大学でのそれぞれの生活が続く内に自然とお互いを遠ざけるようになり、その後ふたりが会う事もなくなっていった……。